仕上がりをイメージして、失敗しない印刷物を作ろう!
─ 版面編 ─
アーク印刷も師走感が出てまいりましたよ〜。
先日社内で流れているラジオから、もう中学生さんがゲスト出演されていて、堪えきれず爆笑したKです。めちゃくちゃ癒やされました。レギュラー出演を願うばかり。届け〜!
さて、前回の自分のブログは外側の裁ち落としについて書きましたが、今回は紙面の内側について軽く触れたいと思います。
本をつくるときに、まず考えるのは「版面(はんづら・はんめん)」という設計図です。文字の大きさ、1行に入る文字数、そして全体で何行入るのか、何段組で、縦組みなのか横組みなのか──この五つが決まると版面という枠組みができるので、ページ全体の骨格が見えてきます。文字の行数や行間はその本の全体の基盤になり簡単には変えられないので、この枠組みはとても重要です。
次に、見出しやタイトルカットに何行分を割り当てるかを決めます。見出しを2行で見せるのか、1行でキリッとまとめるのか。タイトルカットの高さをどうするか。この段階で本文に使える行数も決まり、ページ全体の構造が固まります。写真や作図も同じで、どのくらいの行数をつかって配置するかを考えて初めて、本文や見出しとのバランスが保たれるのです。
さらに大事なのが、どのくらいの大きさで何を見せたいか というイメージです。写真を大きく見せたいのか、図版をしっかり読ませたいのか、文章中心で進めたいのか──イメージが明確になると、自然と書くべき原稿の文字量も見えてきます。つまり、見せ方を思い描くことで原稿の量も決まり、版面設計と文章のバランスがぴったり合う のです。
原稿を書く時、その本の文字の大きさ、一行に入る文字数、1ページに入る行数を把握してファイル設定するだけでも、想定しているページ数よりも多いのか少ないのかが見えてくると思います。
こうして事前に設計をイメージして原稿を作ると、想定外のボリュームになることもありません。文章や写真、図版を削ったり小さくしたりする無駄な作業も減り、余計な時間やコストもかからず、その仕事に関わるすべての人の負担も減ります。文字量や行数を意識して原稿を組み立てるだけで、紙面のリズムが整い、とても読みやすくなりますし、見出しや図版のアクセントも効いてきます。ほんの少しの工夫で、ページ全体の印象も、作業のしやすさもぐっと向上するのです。
色々な本を手に取って、版面に意識を向けてみると面白いですよ。文字の行数や写真の大きさ、見出しの取り方──そんな細かい設計が、読みやすさやページのリズムを作っていることに気づくはずです。もし原稿づくりに困ったら、お気に入りの本を参考にしてみるのもオススメです。もちろん、アーク印刷の得意分野ですので、ご相談もお待ちしております。 それでは、また!
前回の記事もよろしければ読んでみてくださいね!

