2018年を振り返って

銚子岬での2018年元旦 日の出

2019年 新年おめでとうございます。

2018年は「忙しかった」といえるかもしれません。めまぐるしかった一年です。

年明けにリプレースでゼロックスのオンデマンド機V180pを導入し、V80とV180の2台体制でサービスを開始したこと。やはり2台あると、ページ物が多いので生産性が上がって、残業もへり大助かりです。「働き方改革」ですからね。

それに少部数なのですが、書籍や報告書、周年誌などスポットで案件が進捗したことやデザインコンペで採用された印刷案件が2年連続で受注できたので、売上が伸びました。小さな会社なのでひとつ大きな仕事が入ると、グッと変わってしまうので、あまり比較してもしょうがないのですが、仕事が伸びていることはやはり嬉しいことです。仕事がなくてイライラしているのは、本当に身体に良くないです。

データ制作の方は手堅いのですが、やはり編集がかなり流動的になってきて、月々の仕事の出稿の仕方が変動し、納期対応に苦慮することが多くなりました。編集がいろいろな挑戦をはじめていることと表裏一体なので悪いことではありません。新しい挑戦は歓迎すべきことです。

出版業界全体でも書籍で6%減、雑誌では10%減ぐらいで推移していますので、2019年はかなり影響が出てくるのではないかと考えられます。ネット通販が日常的になって流通業界が慢性的に忙しくなっていて、人手不足は大きな問題となっています。町から書店がなくなり本や雑誌の流通もネット経由が徐々に増えているのですからね。出版社の方に聞いたところ、欧米のAmazonでは、雑誌は年間購読が基本で単品売りはしないそうです。出版、取次、書店という日本が創り上げてきた「システム」がもう危機的な状況になりつつあるともいえます。

編集や組版という仕事はアウトプットが紙かデジタルかの違いはあれど、すぐにはなくなりそうもありません。でもアウトプットはデジタル端末が多様化し、ユーザーの読書も多様化しているのでまだまだ気が許せません。

Amazonといえば、Kindle(Fire)むけで年末ぐらいから「プリント・レプリカ」版が多くなりました。プリント・レプリカは実態はPDFそのものです。専門書にはちょうどいいし、なによりも手がかからないのが一番大きなメリットでしょう。検索もできるし、拡大縮小も自在です。今まではPDFから画像書き出しして、EPUB3で固定レアウトでまとめ、アップするのに比べればはるかにスピーディーです。

年末の年賀状は今年も受注増になりました。会社や団体の場合、宛名印刷もセットで発注してくれる比率が増えてきています。またご担当者の方が忙しくなっているのか、発送までのご依頼も増えてきています。

年を重ねてもこうして仕事を続けられていることに感謝です。会社としての環境整備があっても労働感や働きがいなどの価値観は様々。しかしいずれにしても、自ら仕事をつくっていく姿勢がないと、小さな会社は続きません。「これだけ」やっていればOKなんていう時代はとうに過ぎ去り、大きな大海で自由に仕事を創っていく姿勢が大切だと私は思います。そうした気持ちをくんでくれるお客様がいたからこそ、続けてこれたのだと思います。ただ、年々体力がなくなっていくのがね…。若い方々にバトンをうまくわたせるようにがんばりたい。